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加賀隆一 編著 『プロジェクトファイナンスの実務―プロジェクトの資金調達とリスク・コントロール』読了

人口減少、税収減となれば、日本国内の公共事業におけるPFIの活用は増える一方であろうが、あれBOTとかこれBOOとかいいながら実はPFIとPPPの違いがはっきりとはわかってなかったりしているのは私だけではないはずだ。そうに違いない。というわけで、差し当たり直接的に事業に投資したり、融資受けたりするとか関係なく、プロジェクトファイナンスについて少し勉強しておいて損はなかろう、いやない、というわけで、時計をパクられる前、まだ今に比べて多少なりともリッチであった私は、4,000円も身銭を切って、この本を購入、しばらくほったらかしにしていたが、ようやく読み終えた。

プロジェクトファイナンスの実務―プロジェクトの資金調達とリスク・コントロール

プロジェクトファイナンスの実務―プロジェクトの資金調達とリスク・コントロール

内容は非常に盛りだくさん。プロジェクトファイナンスの定義から関わるプレーヤーとそのフォーメーション、実務手順等の基本から、各種リスクやそのコントロール法の実例、ドキュメンテーション、レンダー側の事業性審査やキャッシュフロー分析の手法、加えて、ややこしくて殆ど理解不能の金融プロダクトやらイスラム金融についてまで、それはもう丁寧に解説されている(おまけに編集者が優秀なのかJBIC職員が優秀すぎるのか、文章が滅茶苦茶読みやすくわかりやすい)。

実務に携わらずして、必要な知識は当然身にはつかないものの、それら内容の網羅性は、JBIC職員の知識・ノウハウに関するお手軽すぎる情報源として手元に置いておく価値は4,000円分以上はあるように思われた。とくにレンダーによるプロジェクト評価とつっこみの技術手法に関する解説は参考になった(すでに9割方忘れたがまた読めば良い)。また、この界隈の人々がよく使うカタカナ用語についてはかなりさくっとわかってくるため、知ったかぶりをするにはもってこいである。

しかしこういうクソ高い実務本は、買った人には無料で電子データをダウンロードさせるサービスくらいほしいものである(最近のレコード買ったらMP3ダウンロードできるみたいな)。ハードカバーであるため、2ページにわたるでかい表なんかが非常に見づらい。しかしそんなリスク・コントロール表なんかは自分で入力して作ってみるのも復習勉強として一興かも。

 

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