なんか結構有名らしいヴィーナ奏者、エマーニ・シャンカラ・シャストリ(Emani Shankara Sastry)のアルバム『Geethartham』がこれまた凄かった。
インド音楽の残念なCDにありがちな中途半端に導入された欧州ポピュラー音楽的要素は皆無、且つ、いわゆるインドカレー屋のBGM的似非エキゾティックな雰囲気からもかけ離れた、純カルナティック音楽の奥深さを感じるしかない真にスピリチュアルなアルバム。
我々からしたらアブストラクトなメロディが妙に控えめなトーンで延々と奏でられているのだが、これは完全に独奏なんであろうか(いや、多分そうでそれは凄い)。
ヴィーナは7弦のうち、小指で弾く3弦(副弦)はドローン担当らしく、主弦で弾かれるふわふわ掴み所の少ないメロディの背後で、常に微音で鳴らされ続ける立ち上る香のような妙なる響きが、楽曲に堪らない魅力を添えている。
このアルバムは、RAAGA.COMの下記ページで全曲聴けるみたい。
http://www.raaga.com/channels/carnatic/moviedetail.asp?mid=cl01048