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いい感じのビジネス英語(20):「検討する」のニュアンス別英語表現

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まじめに考える気がなくても使われる「検討する」

「検討する」

素晴らしい言葉です。
日本人ビジネスマンなら一日一回は発音しているんじゃないでしょうか。

単に「考えます」というよりも、どこか真面目に考えてる感が出ます。

「ケン」と「トウ」という響きもシャープな感じです。

もし、「検討」という言葉が存在せず、代わりの単語が「沈考」だったらここまで広くビジネスの現場で使われなかったことでしょう。

どう考えても断りたい提案を即座に断るのはちょっと悪いかな、なんて感じたときはつい「検討します」と口走ってしまう人も多いと思います。考える気どころか見る気もなくても。

この場合の「検討する」は、「YESかNOか、ちゃんと考えてから決める」という意味です。

一方で、日本語の「検討」は「物事をよく調べて考える」(=別になにか決めるわけではない、調べる寄りの意味)というのが本来の(?)意味なので、専門的な論文などでもよく使われます。この場合は、上記と異なり、ちゃんと考える気ありありです。

ですので、この「検討する」も、英語にするときに単語を使い分けるといい感じにできます。

以下では、日本語「検討する」のニュアンス別の英語表現を、いくつか紹介します。

前向きに考えるつもりの場合

「(本当に)前向きに考えます」と言いたいけど、「前向き(positively)」という単語は、感覚的に80%以上OKという印象を相手に与えてしまうため、「この商品とてもいいからまじで前向きに購入を考えるけど、一応上司の許可もいるからあんまり期待させるのもアレかな」というような状況でいう「検討します」は、

consider(熟考する=検討する)

が最適です。よく使う単語ですね。

"Will consider."で「検討します」になります。ちょっとそっけない言い方なので、相手に対しては、確率50%かそれよりちょっと下、ただしそれまでの話の流れによっては結構いいかも、といったような印象を与えられます。
※これは私の思い込みかもしれませんので悪しからず

そこまで前向きに考えるつもりはない場合

日本人はやたらとconsiderを使います。使いすぎな気がします。上記の通り、considerはちょっと前向き感がありますし、ちょっと重いです。

よって、会話の中で「検討します」と軽く言いたいときは、

I will think about it.(検討しますよ)
Let me think over it. (ちょっと検討させて)

などとよく言います。この場合は相手にconsiderほどの期待感は与えない(ような気がします)。

これも完全に中学英語ですね。「それについて考える」です。こんな簡単な英文でいいのに、なぜかすぐ「I will consider about it」などと言ってしまう日本人ビジネスマンは(私も含めて)多いはずです。学校で英会話を習ってこなかった弊害でしょうか。

ちなみに「think over it」でなく「think it over」というと、もう一回考える、つまり「再検討する」という意味になるので、1回目の検討時には使えませんが、覚えておいて損はないと思います(そういえばoverという前置詞を使いこなしている日本人は少ないですね)。

 

よく調べるという意味の場合

冒頭に書いたように、「なにか決めるために考える」のではなく、「物事を仔細に調べて考えてみる」という意味の「検討」という言葉には、considerは使えないときがあります。

代わりに使えるメジャーな使いやすい単語は、

examine(調べる=考察する=検討する)

だと思います。これもいろんな意味がありますが、基本的に「調べる」寄りなので、以下のような「検討」の意味で使います。

I will examine the impact on the schedule.
工程への影響を検討する。

He examined the Company A's annual report.
彼は会社Aの年次報告書を検討した。

ここで検討する的な意図でconsiderを使ってしまうと意味が変わってしまいます。

ただ、examineは科学/検証的な「調べる」のイメージがあるので、口語ではちょっとカタい雰囲気が漂います。

例えば、何十ページもある製品仕様書とか、事業計画書なんかを見せられて、興味あるか? と訊かれた場合に、すぐにYESかNOか決めるわけにもいかないので、ちゃんと内容読んで「検討します」と相手に言いたいときは、considerでもexamineでもなく、

I will look into it.(覗き込む=よく見て調べる)

I will study that.(勉強する=よく読んで理解して考えます)

などと言うといい感じです。

「look into it」は実際英語ネイティブのひとがよく使います。なんとなく「ちゃんと見てみるから任せとけ」的なニュアンスがあるように思います。

また、studyといえば「勉強」ですが、その意味にとらわれず、なにかを「よく読む」という意味で使えるようになれば、英語は上達したと言えます。

つまり、学校で会話もせずに英語を習った日本人の場合、どうしても、「study=勉強」「read=読む」という風に覚えています。

ですが、英語をスラスラしゃべれるようになるコツは、そういった固定観念(?)にとらわれず、実際の現象を簡単な単語で置き換えてしまうことです。たぶんこれは「英会話は中学英語で十分」とよく言われる理由のひとつだと思われます。

「資料を検討する」場合も、実際にやっていることは、資料をよく読んで内容を覚えて考えるのだから、studyと言ってしまえば、considerという単語は知らなくても、検討すると言えたも同然、ということです。これは頭で考えるのは難しいので慣れしかないかもしれません。

おまけ:みんなで考えて検討する場合

最後にもう一個。

「なにかを複数人で検討する」といったシチュエーションにおける「検討」は、すぐ上に書いたように、実際にやっていることを英語で表現すれば以下にようになります。

The legal department discussed the problems found in the draft contract.
法務部で契約書案にあった問題点を検討した。

discussは「議論する」ですが、議論=討論=みんなで検討、ということです。なお、上の文例の場合、「discuss」を「examine」に置き換えても問題はないですが、「consider」に置き換えると、意味が変わってきますね。

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