Amazonプライムが最後の希望になりつつある世界
シンガポールのCD/レコード屋さんはすでに壊滅的状況です。タワレコは2006年に、HMVは昨年(2015年)、完全に撤退したようです(参考記事)。小さなCD/レコードショップはまだいくつかあって、地道に一軒ずつ訪問している最中ではありますが、いまのところどこも中途半端な品揃えで、個人的に満足のいく店を見つけられていません。
先日は、全米チャート1位にもなった『A Tribe Called Quest』の新作さえ気軽に店で買えないという事態に諦念を覚え、Amazon MusicやiTunes Soreでちょくちょく音楽を買い始めました。
それでもやはり私は、お気に入りのCDやレコードは手元に置いておきたいという古いタイプの人間なので、このほど日本のアマゾン(プライム会員です)に注文してみたところ、なんと注文した翌々日に届きました。
航空・国内輸送はDHL
シンガポールで宅配してくれたのはDHLでした(毎回そうなのかはまだわかりません)。ドアまで届けてくれます。送料・手数料は数百円程度。仕事でDHLを使ったら、書類一枚送るのに数千円取られたりするのになんでかよくわかりません(国の郵便システムが貧弱でEMSが心配な国もある)。
▲いつもの"箱"で届くこの安心感!
アマゾンのアカウント設定で、『お届け先住所』に、シンガポールの住所を登録しておくと、海外発送OKな商品は、日本だと「何時間以内の注文で何月何日にお届け」みたいに表示される部分に「シンガポール共和国にお届けできます」と表示されます。
見た感じたいていのCD・本・DVDはOK。
しかし本も普通に日本価格で買えて数日で着くのであれば、そのうちシンガポールの紀伊国屋もなくなっていくのかと、Amazonプライムの便利さに感激しつつも寂しい気分になりました。
日本の良いところは、店長や店員のもつコンセプト/ポリシー等が感じられるCD/レコード屋がまだまだたくさんあるところでしょう。こうした店ではなんとなく「生き生きとした文化」みたいな感じを感じられて嬉しくなりますが、そういう雰囲気がシンガポールではあまり感じられないことは、本当に味気なくしょうもないです。
しかしAmazonもついにシンガポール進出?!
というわけで当初、シンガポールにアマゾンがないことに嘆き、このほど日本に注文しても2~3日で商品が到着することがわかったわけですが、先月(2016年11月)のニュースでAmazonがシンガポール進出を計画しているらしいという記事がありました。営業開始は、2017年の第1四半期と見られている模様。
シンガポール人に「なんでAmazonないんかな~?」と訊いたら「競合が多すぎるからちゃう?」とか言ってましたが、その競合の代表格というオンラインショッピングサイトのQoo10などは、Amazonがそれら競合を駆逐することなど屁の河童と言わざるを得ないほど、貧弱な品揃えと劣悪なユーザーインターフェイスに辟易として使う気にもなりません。Amazonには早く来てほしいところです。