シンガポールでは外食の値段の差が極端
シンガポールは物価が高いことが有名で、ちょっと小洒落たレストランやバーなどに調子にのって行こうものなら、ビールが一杯1,000円とかはザラ。だいたい街中のレストランで普通に食事をしたら、一人あたり5,000円くらいは普通で、ちょっと高級な感じだとすぐに1万円を超えます。
一方、ホーカーズ(国の施策で集められた屋台センター)やフードコートに行くと、逆に日本よりもかなり安くて、一食 3ドル(約250円)~5ドル(400円)くらいで十分食べられます(ただし皿は汚なかったりスプーンはぬるぬるしてたりで、キレイ好きなひとは厳しいです)。
ローカルフードはたくさんあるが情報も多い
というわけで、私はもっぱら安い方のご飯を食べることが多いのですが、有名なチキンライス(スチームの方がうまい)やバクテー(うまいけど店によって差が大きい)、ラクサ(ココナッツ風味の辛いラーメン。私は苦手)、クウェイティャオ(ちょっと甘めの薄いキシメンみたいな焼きそば)、キャロットケーキ(実はニンジンではなく蕪をベースにしており甘くない)、ビーフホーファン(これは裏切らない)、ヨントンフー(薄味おでん)、ホッケンミー(福建式焼きそば)、フィッシュヘッドカリー(ちょっと高め)、チリクラブ(かなり高い。ガイドブックには名物として必ず載っているがたいしておいしくなく頼むなら絶対にブラックペッパークラブの方が良いのだがそれさえも実はタラバガニやズワイガニの方が200倍うまくこれは上海蟹が実はたいしてうまくないのと同じ現象)などなど、シンガポール名物料理の情報はすでにたくさんあります。
というわけで、ここでは少しマイナーなローカルフード個人的ベスト3を紹介します。
シンガポールに来られる機会があれば、ぜひ探して食べてみてもらいたい逸品です。
3位 Seafood White Bee Hoon(シーフード・ホワイト・ビーフン)
ビーフンを使った料理はたくさんありますが、このシーフードホワイトビーフンは、魚介と野菜の出汁がしっかりしつつもあっさりとしたスープと、たっぷり上にのったニンニクチップがアクセントとなり、ホーカーズの味の濃い料理に飽きた時や、疲れて食欲がないときでもスルッと食べられる一品。アジア式スープスパゲティといったところでしょうか。
ちなみに写真の右上に写っているのは、お茶の綾鷹(AYATAKA)です。アジアの国でGreen teaの缶を頼むとたいてい甘いですが、このAYATAKAはちゃんと無糖で、値段もほかのローカルの缶ジュースと同じなのでおすすめです。でもあまり濁ってないように見えるのは気のせいか。
2位 Hakka Lui Cha(通称:ハッカライス)
白いご飯かブラウンライスの上に、高菜の漬物みたいな野菜とか豆とかがのっている完全ベジーなヘルシー丼。漬物みたいな野菜の味はしっかりしています。写真の下部に写っているのは、味噌汁のように見えて実は緑茶の青汁みたいな汁。まずくはないが単品で飲むほどうまくはない。これは、丼の中にしゃぶしゃぶかけて混ぜながら食べていくのが正しい食べ方だそうです。
上で列挙した名物料理に飽きてきた頃に初めて食べた、このハッカライスの穏やかな田園を想起させるような見た目と優しい味に、少し日本を思い出してホッとしました。炒めた大豆の香ばしさと食感が、野菜ばかりの丼にアクセントを加えています。
ちなみにハッカは「客家」で「薄荷」は入っていません。
写真はBoon Lay Shopping Centreに隣接する『Boon Lay Place』内にある店。
住所:221B Boon Lay Pl, Singapore, 642221
1位 Frog Porridge(カエル粥)
カエルと聞くとやはり一瞬抵抗感がありますが、食べてみるとこれがうまいです。
まずこのクレイポットに入った粥がめちゃくちゃうまい。粥だけでいけます。たぶん少しもち米が混ざっていて、ショウガがきいています。塩味は若干強めで日本の粥とずいぶん異なります(中国の粥はもっと日本よりの薄味だったような)。そして、この粥と一緒に、カエルを食べます。
写真汚くてすみません。カエルのぷりぷりした足をこうやって粥に入れて、一緒にパクパクたべていきます。臭みはなく、やたらと柔らかい鶏肉のようです。止まりません。ただし、カエルの肉には骨が多いので注意です。
上の写真は『G7 SIN MA CLAYPOT LIVE FROG』という店の本店。
ここは、カエルだけでなく、なにを頼んでもうまいです。とくにおすすめは揚げ豆腐。
住所:5 Cheong Chin Nam Rd, Singapore 599730
その他おすすめローカルフード
南インドのパンですが、パロタもしくはプラタ(Parota、Prata)は裏切りません。またもや食べさしの汚い写真ですみません(いつか差し替えます)。だいたい1枚50セント~1ドルくらい。しっとりしたものや、クリスピーなものなど店によって異なります。下の写真は、Jurong Eastにある有名店『Enaq Restaurant』のもの。しっとり系です。オニオンプラタがおすすめです。
どこのホーカーズでもたいていプラタは売ってます。日本にあるインド料理屋は基本的に北インド料理ばかりなので、プラタはあまりなじみがないかもしれませんが、私はナンよりプラタの方が好きです。
ベジタリアンフードの裏メニュー?
ホーカーズに行くと、たいていベジタリアンフードの店が少なくとも1軒は必ずあります。野菜や芋、海藻類のぐちゃぐちゃした感じの食べ物をごはんと一緒に皿に盛っていくタイプの店です。
最近気づいたのですが、そうした店にはたいてい、白い紙をラミネート加工した、目立たない別メニューが立てかけてあって、そこにはCrispy NoodleやMui Fanと書いてあります。これらはおばちゃんに直接言えば作ってくれます。
上の写真はクリスピーヌードル。いわゆるあんかけかた焼きそばです。写真がいまないですが、Mui Fan(ムイファン)は、いわゆる野菜だけの中華丼みたいなもので、これらは野菜がたくさん食べられて、3~4ドル程度ととても安い。わかりにくいですが、メニューを見つけたときはぜひトライする価値があると思います。