副詞をうまく使って英会話をよりエレガントに
以前も本講座で指摘したように、英会話の中で自然と口に出てくる単語のバリエーションが増えてきたときに、「英語がうまくなった」と実感できます。
英会話がなかなか上達しないという人は、自然と口から出てくる単語が少なく、結局いつも同じ単語ばかり使ってしまっていないでしょうか。
英会話がうまくなるためのコツのひとつとして、「副詞」を効果的に使うということが挙げられると思います。「うまくなる」というか、それっぽく聞こえるようになるので、使っていくうちにだんだんと英語に慣れてきて、自然と英語がうまくなるという按配です。
今回は、ビジネス会話でよく使う単語で、かつ初級者が使いがちな単語のバリエーションとして使えるような副詞を集めました。これらの副詞を会話の端々で自然と使えるようになれば、英会話は確実に上達したと言えると思います。
【1】時々/時たま:Occasionally
「時々」「たまに」は、これはもう英会話初級者は、ほぼ確実に「sometimes」を使います。間違って「sometime」と言っているひとも実は結構多いです(通じますけどね)。この誰もが使う「sometimes」の代わりの副詞として「occasionally」をおすすめします。発音は「オケイジョナリィ」で、見た目と違って以外と簡単です。
Do you play golf? (ゴルフやるん?)
と訊かれて、即座に
Occasionally.(たまにね)
と答えられたら、実にエレガントだと思います。それだけでもう英会話中級者です。
【2】同時に:Concurrently
「同時に」という単語は、いろんなことを同時進行しないといけないビジネスの現場においてはとてもよく使います。この「同時になんかやる/やって」みたいなことを言いたいとき、英会話初級者は「~ at the same time」と安易に言うか、もしくは、ちょっと辞書で調べるか受験英語を思い出すかして、「simultaneously」みたいな、頭でっかちで、もはやどうやって発音すればいいのかよくわからん単語を無理して言ってしまいがちです。
こんなときに便利な単語が「concurrently」です。例文は以下の通り。
This "Work A" shall be done concurrently with "Work B" today.
(今日はこの作業Aは作業Bといっしょに(同時に)やらんといかん)
We are now doing it concurrently.
(いまそれ同時にやってますんで)
みたいな感じです。 Concurrentlyは割りと英語のうまい日本人しか使わないので、おすすめです。発音も「コンカレントゥリィ」と難しくはないです。
ちなみに「parallelly」(並行して)も憶えておくと、より表現の幅が広がります。
【3】結局は/最終的には/いつかは:Eventually
英語ネイティブの人が会話でやたらと使うのに、日本人があまり使わない副詞の代表格と(私が勝手に)言えるのは「eventually」です。
この単語は「(漠然とした時間の流れをイメージして)最終的にはこうなる」、みたいな意味合いを含んでいるように思います。
多分ビジネス上の会話では「最終的には」みたいな話は多いと思いますので、eventuallyを使えるようになると、それっぽく話すことができます。
もうひとつ「結局は」という意味で会話に取り入れていきたいのが、「At the end of the day,」です。
直訳すると、「その日の終わりに」ですが、口語的には「結局は」とか「要するに~」とか「正味の話~」という意味になります。
これが以外と便利です。
「結局は」という意味に使ったり、英会話の中で「要は~」と、なにかまとめて結論的に言うときに、冒頭に使います。「結局は」というと「As a result」とか「In conclusion」を使いがちですが(後者は論文でよく使うもので会話ではあまり使いません)、それは「結果として」とか「結論は」となって、会話のニュアンスが微妙に異なってきます。
「At the」を省略して、いきなり
End of the day, we need to take the "Option A".
(結局は選択肢Aしかないねん。やろ?)
みたいな使い方をします。但し、とても口語的という点はご留意ください。
【4】したがって/よって:Consequently
これは日本人はたいてい「Therefore~」や「Thus~」を使います。決して間違いではありませんし、メールでもよく使いますが、なんとなく響きが硬直的で、英会話で使うにはしなやかさ(?)に欠ける印象があります。
そこで憶えておきたいのが「Consequently」です。
「なにかの結果として必然的に」=「したがって」という意味合いです。これを会話に織り交ぜればスムースさが増します。
【5】実際には:Practically
英会話のあまり得意でない日本人が話すときに口癖のように出てくる英単語の一つに「Actually」があります。意味は「実際に」ですが、すこし概念的な感じがあり、ビジネス会話では「Practically」を使って、文章全体にかけて「実際に」とか「実際上は」みたいな意味に使うと「actually」よりもいい感じになります。
Practically, the plan A did not work out.
(計画Aは実際にはうまいこといかなかった)
【6】その通り:Precisely
会話の返答として「その通り」という場合は「Exactly」で、映画やテレビ等でもよく使われているのを聞くと思います。実際会話でもやたらと使いますが、この「exactly」に加えて「Precisely」(プリサイスリー)をおぼえておき、毎回exactlyを使わないようにするといい感じです。また、「definitely」もネイティブはよく使いますので、この3つを使いまわすとかなり英語がうまくなった気がするはずです。
ちなみに、これは私の思い込みかもしれませんが「precisely」の方が知的な印象があります。かしこまった雰囲気での会話や、目上の人などとの会話時に意識的に使うとよいかもしれません。
以上。
(※今後思いついたらまた増やしていくと思います)。