今週のお題「髪型」
シンガポールで初めての散髪:美容室探し
なんやかんやで仕事の打合せ等で日本にはちょくちょく帰っており、その度に散髪していますが、4月はその時間がないままにシンガポールに戻り、3ヶ月近く放置した髪があまりにも鬱陶しいために、住み始めて早くも1年が経過したシンガポールで初めて散髪をしました。
シンガポールには日本人経営で、日本人美容師も在籍する美容室はたくさんあります。しかしその多くは、私の居住地(西側)から離れた小洒落たCityエリアにあるようで、かつ料金がめちゃくちゃ高い。カットだけで50~100ドル超(4,000~8000円以上)が多いようです(以下参照)。
40歳で生え際の後退著しい今になって、散髪にそんな大金を払うのはアホらしく、最近は日本でも地元の1,800円か2,500円のところしか行っていないため、安いところがいい。
しかしながら、たまたま先月、私の日本人同僚(39)が、10ドル(800円)のローカル散髪屋に果敢にも挑戦してあえなく玉砕。
日本人なら誰が見ても100%全員が「コボちゃん」と口を揃える髪型にされてました。聞くと、英語もほとんどしゃべらないアンティ(おばちゃん)にバリカンだけでバリバリいかれたとのこと。
10ドルくらいで済ませたい場合は、いかにもローカルな雰囲気の店構えのところは避けて、シンガポールにも進出しているQB Houseにしたほうがよいかもしれません。少なくとも英語は通じると思います。
というわけで、私は同じ過ちを避けるべく、ローカルの「美容室=hair salon」をターゲットに検索し、家の近所でGoogleの口コミ評価が4.8と高評価になっていた、Bukit Timah Plaza内にある『TEAM SALON』に決めました。シンガポール各地に支店をもつチェーン店のようです。
ウェブサイトのメニューを見ると、メンズカットが45ドルとやや予算オーバーですが、AVEDAとか日本でも見たことのある化粧品も扱っているので、割りといい感じではないかと推察。
シンガポールならではの店構えにもひるまずに
Bukit Timah Roadの西端にあるショッピング・モール『Bukit Timah Plaza』に入ると、店はすぐに見つかりました。地下2階へのエスカレーターを降りて左後方にあります。しかしエスカレーターを下りている途中に振り返って見つけたそのサロンの店構えを見て、いきなり一抹の不安を感じました。
というのも、日本では通常考えられないのですが、ローカル経営の店の店先には、店員がやけにくつろいで雑談していたり、スマホをいじっていたり、はたまたカウンターの後ろでご飯をむしゃむしゃむさぼるように食べていたりして、さらには客が近づいて来てもこちらから声をかけるまで無視、ということはシンガポールではよくあります。
この美容室も同様で、遠くから見たら、ちょっと派手目の髪型・髪色をした若い店員5名ほどが、深夜のコンビニにたむろするヤンキーに見え、一瞬、引き返して、おとなしくQB Houseにしようかと思いましたが、気をとりなおして入店。
すると、意外にも「ハ~イ!」と愛想のよい対応。先客は誰もおらず、待つこともなく席に通されました。座ると雑誌と飲み物を持ってきてくれました。
希望の髪型をどうやって英語で伝えるか
担当したスタイリストは、髪を金髪にしたお笑い芸人のヒロシ氏にそっくりな男性。
海外でいつも困るのが希望の髪型の説明です。
だいたい日本でもどうやって説明していいのかわからず「全体的に3センチくらい短くしてください」としか言いません。ヘアスタイルのたくさん載った雑誌みたいなんを渡されても、そうしたモデルにMハゲの兆候者などいないので、気後れしかしません。あれは嫌がらせに近いと思います。
同じような心境のおっさんは多いはず。
そこであまり難しいことを言わずに済ませて(また、誤解されてコボちゃんにならないようにするために)おすすめしたいのが、前回の散髪からどれくらい時間が経ったかを最初に言うことです。
I haven't had a hair cut for three months.
もしくは
Three months have passed since the last time I had a hair cut.
中学英語ですね。たぶん合ってます。
これで"美容院であれば"だいたい悪いようにはしないと思います。「全体的に3センチ切ってほしい」と伝わるはずです。
もうひとつ注意すべきは、とくに東南アジアでは、両サイドをバリカンで短く刈って、上だけ残すみたいな髪型が割りと主流ですから、放っておくとバリカンを使わずとも、ハサミで両サイドを極端に短くされてしまいがちです。私などがそうすると完全に栄養と日照不足のパイナップルにしかならないでしょう。
これが嫌な人は、まずバリカンを使わないで、と言いたいところです。
この場合は、バリカンは英語で「hair clipper」と言いますが、こうは言わずに、「trim」(トリム=短く刈る)という単語の方が通じやすいと思います。
Do not trim too much on both sides.
もしくは、
Do not cut too short here. (と言って両サイドを指し示す)
とすればよいと思います。
これで、バリカンでアーッ! という事故を防げる確率が上がります。
手つきは怪しいが梳きバサミを使った時点で成功を確信
ヒロシ似のスタイリストは、手つきは少しおぼつかないものの、カットの順序は日本でのものとほぼ同様で、安心感はありました。
私の頭は、絶壁のために、後頭部の上両方がでっぱったようになっていて、全体的にバランスよく切ると、そこだけ不自然に盛り上がって見えて変です。
よって、日本ではそこを多めに切ってもらうのですが、今回も同じように頼んだら、すぐに梳きバサミ(thinning scissorsという)をもってきてくれて安心しました。
また、Mハゲのために前髪は少し長めにするのですが、その変もこちらの意図をすぐ汲み取ってくれました。
ただ、日本と違うなと思ったのは、日本の美容院で「もうここだいぶ禿げてきてるんで・・・」というと「そんなことないですよ~」という返事が返ってきますが、こちらでは「I am already losing hair here... 」と言ったら、「Yes. Will take care.」と即答されました。
散髪終了後は、シャンプーと頭皮マッサージがあり、会計はしめて30ドルぴったりでした。というわけで、このシンガポール各地にあるTEAM SALONという店は、日本人サラリーマンのおっさん的にはぜんぜんアクセプタブルな店だと思います。