仕事中に「私は~をできます/できません」と言う場合、英会話初心者の方は、だいたい「can/cannot」を反射的に使うと思います。
シングリッシュでは、「できる」「できない」をそのまんま「Can」の一言で済ますことが多く、ある意味非常に合理的とも言え、もはや私にもそれが完全に伝染っています。
例文
A: "The owner requested me to submit by tomorrow. Can?"
B: "Can."
A: "Are you sure?"
B: "Yeah, Can Can."
上記のように、あんまりビジネスの場で「キャンキャン」口走っていると、クイーンズ・イングリッシュを流麗に話すビジネスマンが相手の場合、飢えた野犬を見るような目つきで蔑まれてしまうかもしれず、それはビジネス上あまり好ましくありません。
というわけで、「can/cannot」は会話で使えないわけでは決してありませんが、それ以外に「私はできる/できない」のちょっとかっこつけた言い方をパッと言えるようになるといい感じです。
authorize
この単語は「権限を与える」とか「認可する」という意味があります。
仕事で何かを「できるか?」と訊かれて「できない」と言わなければならない場合、「I can not do」と言うことにどこかアホっぽいような抵抗を感じた場合、この単語を使うことで「自分にはそれを遂行する能力があるのだが残念ながらその権限を上から与えられていないのでできないがそれは私が悪いわけではない」というニュアンスを付与することができます。
例文
A: Could you please offer the best price with a special discount by today?
今日中に値引きしたベストプライスを提示いただけますか。B: I'm afraid but I am not authorized to offer a discount and price.
恐れ入りますが私には値引と金額の提示はいたしかねます(提示する権限がない)。
これは冗談っぽく言うときにも使えます。
例文
Unfortunately, I am not authorized to go out for a drink tonight.
(彼女か奥さんなどの尻に敷かれている事をにおわせつつ)残念ながら今日は飲みに行けません。
allow
なお、この「authorize」の代わりに「allow」(許す)を使うと語感が若干軽めとなるのですが、この「be allowed to ~」(~しても差し支えない)は、英語ネイティブのひとは「できる/できない」の文脈でやたらと使いますので、絶対に使えるようにしておきましょう。
と、ここまで書いてきて、「authorize」も「allow」も、一番最初の例文の状況では言い換えに使えないことに気づき、ということは記事のタイトルに若干偽りがあるような気もしてきて非常にまとまりが悪いですが、また次回ということで。