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いい感じのビジネス英語(36):「海外に進出」「新しいマーケットに打って出る」をこれ以上ないくらいスマートに言う方法

先日久々にジャカルタに出張してきました。ちょうど選挙結果が出る直前にシンガポールに戻ったので、例の暴動には遭遇しませんでしたが、あいかわらず、交通渋滞は最悪でした。

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ジャカルタ都心部は、偶数と奇数の日それぞれには、同じ偶数と奇数のナンバーの車しか入れないという交通規制を敷いているらしいのですが(入った場合は罰金で、ローカルと日本人では罰金額も異なるそう)、それでも車多すぎで、打合せの場所にタクシーで移動するときの時間が読みにくいのはきついです。だいたい早く着きすぎたり、遅刻したりします。帰りに空港に行くときは、1時間程度の距離でも2~3倍の時間がかかると見ておいたほうが安全です。

なお、今年(2019年)5月3日より、インドネシアのVOA(Visa on Arrival、到着ビザ)の料金が、35米ドルから50万ルピアに改定されました。私が行ったときは、まだ米ドルで払ってるひとも結構いました。ただし、今後はインドネシア・ルピアだけしか受け付けなくなるかもしれないのでご注意ください。

 

「進出する/打って出る」のスマートな言い方

さて、今回は、我々日本人サラリーマンの英会話を簡単にいい感じにする表現を紹介します。

海外に関わる仕事をしていると「進出」という言葉はよく使うと思います。海外でなくても「新しいマーケットに打って出る」とかなんとかかんとか。

そんな場合、多くの英会話初心者は、「penetrate」という単語を使いがちです。「貫く/貫通する/入り込む」という意味の単語です。たぶん高校英語です。

penetrate the new market」や「market penetration」という表現は、決して間違いではありません。しかしどうも「すでにある市場にぐいぐい横入りしていく」みたいなアグレッシブな印象があり、また、エロティックな響きもあるので、会話で多用するのはやや憚られます。

私の個人的経験では、日本人によるプレゼンでは、「penetrate」の使用率がとても高い印象で、柔和な日本人による、そんな不必要に攻撃的な単語を聞いて、ケツがもぞもぞしてしたことがあります。

そこで、「penetrate」を使わずに、「新市場に進出する」とクール、スマート&エレガントに言いたい/書きたいときには、以下の表現がおすすめです。英語のだいぶうまい日本人でないと使っているのを聞いたことがありません。

tap into the new market

tap」は「ポンポン/コツコツ叩く」というような意味ですが、「tap into」という慣用句には、「~に着手する」「~を獲得する」という意味となり、これを「進出する」として使え、実際にネイティブは結構使う印象です。

例文
Having a local office in Singapore may be a good idea to tap into the market in South East Asia.
シンガポールに事務所を持つことは、東南アジア市場に進出するための良案かもしれません。

A small company like us should tap into a niche market.
我々のような小さな会社は、ニッチなマーケットに進出すべきだ。

Tapping into new opportunities in emerging market will be critical for us to survive.
新市場でのチャンスをつかんでいくことは我社が生き残るために必須だ。

上記の例からも分かる通り、「進出する」「獲得する」という意味を、「タップイントゥ」という非常に歯切れのよい表現で言うことができるので便利です。

発音しやすい、ということは、多少英語が下手でも誤解されないということです。これが重要であり、本記事シリーズでも大事にしている部分であります。

「海外進出」として、「expand overseas」や「expand business overseas」という表現もよく使われますが、どうも島国らしい表現でもあり、自社のことを言うのはいいですが、外国の会社なんかが絡む状況だと、やや使いにくいです。

なお、ほかにも「move in」も使えそうですし、ちょっと表現を変えて、「develop busines in the international market」なども言えますが、やはり「tap into」のほうが、そのものずばりで、通り良く、万能的に使えるので、私は最近こっちをよく使っています。

さらに、人事部のひとなんかでも、かっこつけて以下のように言えます(タップを強調して発音する)。

We will tap into the graduating student cohort.

直訳:卒業生徒群に接続して獲得しようとする。
意訳:新卒学生たちに採用アプローチする。

ちなみに「tap water」は水道水。「water tap」は蛇口(水栓)です。

余談:一昔前に聞いた話ですが、中国向けのビジネスのパンフレットなどで、「中国市場進出」などという言葉は書かない方がいいらしいです。「進出」という表現(同じ漢字)が、中国人に満州事変を連想させるというのがその理由。「進出」に変わるベターな中国語表現を当時中国人に教えてもらった記憶がありますが、すっかり忘れました。

 

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