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ビジネス・投資の危険度を色分けした2019年版「カントリーリスクマップ」が公開されていました

海外で仕事するうえでのリスク管理の指標

貿易保険を提供する日本政府100%出資の(株)日本貿易保険(NEXI)は、色分けされて日本語で見やすいカントリーリスクマップを、毎年同社のウェブサイトに掲載しています。

このほど、最新の2019年版がアップされていました。

▽NEXIのカントリーリスクマップ
https://www.nexi.go.jp/cover/img/rskmap.pdf

※ホームページ自体もリニューアルされていましたが、FireFoxで見るとうまく表示できませんでした。

カントリーリスクは、海外で仕事をするうえでのリスク管理の基本的指標のひとつです。

カントリーリスク (英語: country risk) とは、海外投融資や貿易を行う際、対象国の政治・経済・社会環境の変化のために、個別事業相手が持つ商業リスクとは無関係に収益を損なう危険の度合い。GDP、国際収支、外貨準備高、対外債務、司法制度などの他、当該国の治安、政情、経済政策などといった定性要素を加味して判断される。多くは民間の格付会社によって公表される。*1

そんな「ビジネス・投資」の観点から見た国別危険度を、AからHの8段階で色分けされた世界地図が「カントリーリスクマップ」。

ぱっと見で、危険度ランクが昨年から変わっているのは以下の国々。

○上方修正(より安全)
カザフスタン GからFへ
ウズベキスタン GからFへ

▲下方修正(より危険)
トルコ EからFへ
イラン FからGへ

◎新評価
フォークランド諸島(英国領) 無評価からAへ(?)
※アルゼンチンの南西の人口3,500人の島

 

仕事してると割と正確だと実感できる

日々仕事をしていると、リスクの度合いがCより悪い国(D以下)でのプロジェクトというのは、最初はいくら良さそうな話と思えても、結局なんかんだで「許可が出なかった」「法規制が変わった/変えられなかった」「大臣/長官クラスの気が変わった」などなど、いつの間にか立ち消え、実現しないことが多いように実感しています。

これまで仕事をしたことのない国から突然引合いが来た場合、だいたい相手方の担当者というのは、新しい案件を紹介してくれますし、自分がまったく持っていない情報を持っている「よさげな人・案件」に見えがちなものです。

なので、そのまま「ぜひぜひ」なんて言いながら話を進めていく前に、リスク管理の基本中の基本、カントリーリスクの確認は必須でしょう。

たとえ持ち込まれた話が本当の話であっても、別の事由でうまくいかないリスクをある程度予想できます(カントリーリスクはどちらかというと、ポリティカルリスク寄り)。

もちろんリスクがD以下だからと言って、仕事したらダメというわけではなくて、会社や扱う商品によっても、カントリーリスクをどう捉えるかは大きく変わりますので、あくまで自社のリスク管理のための指標のひとつと考えるべきでしょう。

ちなみに、このカントリーリスクによって、貿易保険の保険料も変わったり、保険を受けてもらえなかったりもします。

カントリーリスクはコマーシャルリスクではない

ただ、間違いやすいのは、カントリーリスクは「個別事業相手が持つ商業リスクとは無関係に収益を損なう危険の度合い」であって、「その国に信用できない企業がたくさんあるっぽい」という度合いではありません。取引先企業の信用調査を行う必要性とは別の話です。

というわけでカントリーリスクマップは、予想もしていない国から突然引き合いが来た場合、どうやって上にポジテイブに報告するか、反対に、手元でもみ消してしもたろか、なんていう検討におけるひとつの材料にもなりえます。

ちなみに私は、会社の机の前のパーティションに、A3でカラープリントしたこのマップを貼り付け、毎日、行ってみたい国への旅行を妄想したり、画鋲を刺しながら遊んだりしています。

余談ですが、「わし、この国の王族/首相/大臣/高級官僚の知り合いなんやけど」などと、鼻をひくつかせながら最初にカマしてくる人は、カントリーリスクが低い国であっても、99.99%信用できません。まれに、ほんまもんの有力者もいるので、ついつい魅力的な言葉に聞こえるかもしれませんが、注意が必要です。

 

カントリーリスクは旅行安全レベルでもない

カントリーリスクの策定には、治安も考慮されており、実際のところ安全レベルとの相関関係も多いにありそうですが、旅行・出張の安全性の確認には適しません。

海外旅行に行く際は、日本の外務省ホームページの「海外安全情報」を確認すべきです。

▽外務省 海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html

比較的安全と思っている国でも、ある一定の地域に「注意」どころか「渡航中止勧告」が出ていたりします。

「いっぺんシンガポールからバンコクまで3日くらいかけて車で行きたいなー」とかアホみたいに考えてましたが、タイとマレーシアの国境付近一帯は、危険レベル3(渡航中止勧告)なのでやめといたほうが良さそうです。

海外出張の場合は、以前公開時にちょっと話題になった以下の漫画を仕事中に読んでおくと良いかもしれません(YouTubeにもあります)。

▽ゴルゴ13の中堅・中小企業向け海外安全対策マニュアル
https://www.anzen.mofa.go.jp/anzen_info/golgo13xgaimusho.html

わがまま歩き旅行会話 海外旅行安全対策マニュアル

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マイメロディといっしょ 海外旅行安全対策マニュアル (わがまま歩き旅行会話)

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