先日、訳あって土曜日からタイ・バンコクに出張しました。
日曜は休みということにして、バンコク郊外にある中古・ヴィンテージ家具屋『PAPAYA Design Furniture & Studio』まで足を伸ばしてみました。
バンコク中心街からやや離れており、最寄りのMRT(地下鉄)の駅からでも3kmくらいあるため、Grab Carで向かいました。
バンコクはGrabですぐに車を見つけられるので便利です(タクシー会社は反発してるようですが)。流しのタクシーも多いですが、英語を話さなかったりレシートをくれない運転手も多く、Grabの方が行き先も料金も先に決まっているのである意味安全です。
ただし、バンコクは慢性的な交通渋滞。平日のラッシュ時などは100m進むのに10分以上かかることもざらです。
雨が降りしきり、遅々として進まない車内でGoogle Mapをにらみながら気づきましたが、バンコクって街のど真ん中に車が通れない細い路地がたくさん残っており、メイン道路が街の規模に比して少なすぎるようです。そりゃ糞詰まりになるわ、という感じ。ちなみに私の腹は出張期間通して緩みっぱなしでした。
それはさておき、向かった先は以下です。
家具屋というかすでに博物館
日曜の午後でしたが、それでもバンコク中心街から1時間くらいかかりました。
怪しめの路地を通ってたどり着いた店の玄関。
なぜか目玉のない、肌をオレンジ色に染めた奇妙なエレファントが、直立しながら客を威嚇していました。
日本の薬局を守護するガネーシャこと、佐藤製薬のサトちゃんかと思ってましたが、いまGoogleで画像検索したら、サトちゃんにはキバがない模様。よくわかりませんが、パチもんかもしれません。サイは偽物です。
一歩中に足を踏み入れると、ビクトリア朝の家具と思しき呪われてそうなアンティークから、ハーマン・ミラーやヴィトラ社なんかの人気ヴィンテージ家具に加え、電化製品から、食器類、カバンにスーツケース、絵画やポスター、不気味なマネキン人形まで大量にあって、その物量に圧倒されます。
ヴィンテージ家具は詳しくないので、高いのか安いのか、わかりませんでしたが(値札が付いてないものも多い)、もしかしたらお宝が見つかるのかもしれません。
家具屋というより、博物館を見学するような楽しさがありました。昔の腕時計の宣伝チラシなんかもありましたが、どれも状態が悪かったのが残念。
完全にインスタ映えスポットと化していた
でかい倉庫みたいな建物に、縦方向にも隙間なく、所狭しとアンティーク/ヴィンテージ家具が並べられており、その陳列の過剰なありさまにより、中古家具屋というよりも、いわゆるインスタ映えのスポットとしてすでに有名になっているようです。
それが証拠に、訪れている客はほとんどが若い女性で、古い家具やらの前で、アンニュイなポーズを決めて写真撮りまくっていました。
とくに2階のデッキみたいなところから見られる以下の壮観な光景は、格好の写真撮影ポイント。
地震が(ほぼ)ない国はいいですね。日本だとこんなディスプレイは不可能と思います。
ほしいものはたくさんありました。
たとえばこの公衆電話機とか。
しかしでかくて重いものは持って帰るの嫌なので、小物を物色。
したところ、ヴィンテージの丸いティー・テーブルの上にぽつねんと置かれた、フランスのLuminarc(リュミナルク社)のアイスクリーム用グラスに一目惚れ。
綺麗なワインレッドがセクシーでありながら、全体はコロッとしていて実にキュートな佇まい。
製品ステッカーの残る70年代デッドストックで、1個1,200円くらい(最近バーツが急騰してるようで往生した)。
eBayでこのグラスの相場を検索したところ、ちょっと高めではありましたが、せっかくはるばる来た記念にということで2脚購入しました。
これを傾けてブランデーなどちびちび飲む姿を妄想する中年男は、アンティーク家具の前でなぜか視線を斜め下に向けて写真を撮るナルシストよりもよほどきもいことこの上なしだったはずです。
ここはすでに中古家具屋というより、博物館の様相を呈しており、古いものに興味のある方にとっては、バンコク旅行の目的地のひとつとしておすすめできます(小洒落たカフェも併設されていました)。状態の良いレアものは、あらかたプロに攫われているような気もしますが。
場所は大通りから入ったところで結構わかりにくく、タクシーの運転手が知らないと苦労するかもしれません。Google Map上で行き先を指定できるタクシー配車アプリGrabを利用した方が良いです。
店舗情報
PAPAYA Design Furniture & Studio
306/1 (191/509) Soi Lat Phrao 52/2, Lat Phrao Rd., Wang Thonglang, Bangkok, 10310, Thailand
Tel: +66 2 539 82 20
チャトゥチャック・ウィークエンド・マーケット
週末をバンコクで過ごすのは何気に初めてなので、観光客に人気の『チャトゥチャック・ウィークエンド・マーケット』にも行ってきました。モーチット駅下車すぐ。
カンボジア等の周辺国から、米軍等が残した古着類がここに集まってくるらしいです。その割になぜかユニクロもたくさんありましたが。
20年ほど前、ニューヨークの古着屋で渋いヴィンテージ・アロハシャツをよく買っていたことを思い出し、久々にいい感じのんを探しましたが、サイズも超でかいのんばっかりで、ぜんぜんいいのが見つからず、というより暑すぎておまけに途中で停電が発生して扇風機も止まったため、タピオカ・ジャスミンティーだけ飲んでさっさと帰りました。
観光地価格で400円くらいした。タピオカ・ミルクティーは、シンガポールでもタイでも行列ができるほど人気です。