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ターンテーブルの新調に伴いレコードを木工ボンドでクリーニングしてみた

オーディオテクニカのターンテーブルを購入

先日、デノンのレコードプレーヤーが遂に壊れ(多分変圧器のせい)、シンガポールでターンテーブルを新調しました。

あんまり高いのは嫌だが、プラスチック感満載のフルオートの安物も嫌で、結局シンガポールのRetrophonicというレコード屋で扱っていた、オーディオテクニカのAT-LP-120XUSBにしました。35,000円くらい。

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値段もそれほど高くなく、ダイレクトドライブで頑丈でしょうから、初めてレコードプレーヤーを買う方にもおすすめです。

と、思って日本のAmazonで探しても出てきませんでした。

もしかして海外限定? 見た目が完全にテクニクスと間違って買うレベルのパクリのせい? ともあれ米国Amazonで買えます。

Amazon.com: Audio-Technica AT-LP120XUSB Direct-Drive Turntable (Analog & USB), Silver, Hi-Fidelity, Plays 33 -1/3, 45, and 78 RPM Records, Convert Vinyl to Digital, Anti-Skate Control, Variable Pitch Control: AUDIO-TECHNICA: Electronics

私の好きなビル・フリゼールさんも自宅で使っていました。


Bill Frisell - Valentine - Vinyl Live Stream (Full Album)

と思ったけど、よくみたら違いますね。

同じオーディオテクニカでも、もっといいやつ。

それはともかく、プレーヤーがいい感じになったので、いざ、昔のお気に入りのレコードを聞いてみることに。

ちなみに、Spotifyの登場以降、CDは全く買わなくなりましたが、本当にお気に入りの繰り返し聴くことが確定したアルバムや、SpotifyとBandcampにもないけど欲しいものはレコードを買うことにしています。

レコードの方が音質が良いというのは多分気のせいですが、音の広がりというか音圧というかなんていうのか知りませんが、臨場感はレコードの方が上というのは絶対にわかります(同じアルバムで比べた)。

しかし、何枚か聞いて見ると、大昔に買って日本からわざわざ持ってきたものはプチプチのノイズの酷いことに愕然。風情あるチリチリ音ではなく、下品なブチブチ音。

というわけで、とりあえず水道水と中性洗剤でじゃぶじゃぶ洗ってみました。

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すると多少はマシ(50%減)になったもののの、まだまだプチプチがひどい。

これはホコリだけでなく静電気というやつか。

木工ボンドを使ったクリーニング

と思っていたら、Twitterで超音波洗浄のネタがあり、

木工ボンドを使ったボンドパックなるクリーニング法を教えてもらいました。

というわけで、早速トライ。木工ボンドはDIYショップで調達($1.5)。

まずは盤面全体に、ボンドをマヨネーズみたいにかけてから、指で塗り塗り広げる。

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眠くなったのでそのままGo to bed。

朝起きたらこんな感じにカピカピに乾いてました。

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ちょっと分厚く塗りすぎかも。多分もっとうっすらでも良い。

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これをビーっと剥がすときの気持ちよさは、それはもう天上の悦楽そのもの。

事を終えた後のボンドの卑猥さが全てを物語っています。

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剥がしているときの写真は、ちょっと失敗して盤面に光が写り込みすぎですが、実際の盤面は黒光りしてます。ほこりが溝の奥から根こそぎ取れたようです。あと多分、静電気除去も。

それで聞いて見ると、ノイズが完全になくなったわけではないものの、80〜90%はなくなったように感じました。クリーニング前のB面と比べると雲泥の差。

というわけで、効果はありましたが、時間もかかるし、やや面倒くさい。

手持ちのレコード全部やる気はないものの、これぞという古いやつは今後もやってみようと思いました。

んで、今気づきましたが、去年か一昨年買ったばかりのレコードのジャケットの裏面にいつの間にかシミが早くもできてました。

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これは多分高すぎる湿気のせいでしょうか。シンガポールはほっといたらすぐにカビが生えるので注意が必要、というか除湿機必須です。

この記事でさりげなく登場した愛すべきレコードたち

Mouse on Mars / Instrumentals (1997)

Instrumentals

もう20年以上の付き合い。いまだに聴く。派手さも華やかさもなく、かと言って難解でもなく、聴いていると自然とくねくね踊りたくなる(そして実際に一人で飛び跳ねて踊る)。いわゆる「エレクトロニカ」という言葉が使われ始めた頃の、地味なダンスミュージック(?)の傑作。


Mouse on Mars - Instrumentals - Owai

Anthony Braxton / Six Monk's Compositions (1987)

Six Monk's Compositions (1987)

これも何回聴いたかわからないジャズ・アルバム。アンソニー・ブラクストンの前衛的なようわからん禅問答みたいなアルバムが好きだったが、このセロニアス・モンク楽曲集は、気持ちよくアルトサックスを吹きまくるブラクストンを堪能できる。ちなみに、ピアノはマル・ウォルドロン。楽しいとか嬉しいとか悲しいとかの感情は残っていてもどこかそれらを置き去った先にあるような、とんがった格好良さ。やっぱ何回聴いてもええなぁ。


Anthony Braxton - Skippy

Steve Reich / Octet, Music for a Large Ensemble, Violin Phase (1980)

Reich: Octet / Music for a Large Ensemble / Violin Phase

これも長い付き合いでいまだに聴く。初めて聴いたライヒがこれだったからというのも大きいが、このアルバムから感じる当時のなんか新しいことやったろかいな、という音楽エリートたちの気概が伝わる太陽のように眩しいアルバム。というわけで自分もなんとか頑張ったろかいなと元気が出る。下は2016年のライブ。鳥肌もの。


Steve Reich in 360° - Music For A Large Ensemble - BBC Proms

Sarah Klang / Love in the Milky Way (2018)

Love In The Milky Way

YouTubeのおすすめアルゴリズムは、昔のレコード屋のポップよりも予想もしない音楽に出会わせてくれる。そんなわけで以下のクリスマス・ライブ映像で惚れて、購入したファーストアルバム。スェーデンのシンガソングライター。実に良質なポップソング集。


Sarah Klang - Bluebird /Musikhjälpen 2018

このライブは、アルバム収録曲とかなり歌い方が違う。楽しげなクリスマスの雰囲気の中、神妙な面持ちになる観客。ライブを観たいと思わせるアーティスト。シンガポールに来るわけないけど。

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