シンガポールのテーラー探訪
シンガポールのいい感じのテーラー探しの旅を続けております。
前回のYeossalに続き、今やすっかり小洒落たストリートに変貌し、週末の夜ともなると欧米系の男性や綺麗なアジア系女性でレストランやバーが賑わうAnn Siang Roadに居を構える『Seamless Bespoke』を試してみましたので紹介しておきます。
シンガポールに数多あるテーラーのウェブサイトを見ると、「シャツ$100から」とか「パンツ$200から」などとよく見かけますが、いまいち価格は不透明で、実際行って見ると何故かもっと高い、というか安いのは化繊込みの中国製生地の場合だったりしてがっかりすることが多いです。
よって、値段は実際に足を運んで確認する必要があります。ほとんどのテーラーは事前アポイントメントが必要のためややめんどくさいです。しかし別にアポ取ったからと言って絶対に買わなければならないこともないので、気後れする必要はありません。
一方でこの『Seamless Bespoke』は、割ときちんと価格をウェブサイトに掲載しており、好感が持てます(請求額も実際にその通りでした)。
夏物のグレートラウザーを注文してみた
と言うわけで、2、3年前に購入した便利なライトグレーの夏物トラウザーが、最近の加齢に伴う腹部膨張現象のためにパッツンパッツンで苦しく、また見苦しく、その代わりになるようグレーのトラウザーを注文してみました。
創業者兼テーラーのRyan Tayさんが接客、採寸してくれました。
生地は、Dugdale Brothers & Co.(ダグデール)のシワになりにくく、通気性もあって夏にぴったりなハイツイスト(強撚)をチョイス。これです(↓)。
Made-To-Measure Dugdale New Fine Worsted Trousers – Seamless Bespoke
実際に$345(約28,000円)でした。
写真が悪くてやや白っぽく見えますが、実際はもう少し暗めで、ライトグレー寄りのミッドグレーです。
ディテールはもちろん指定できます。
シンガポールでのファッショントレンドとは正反対を行きたい天邪鬼な私は、ツープリーツにしました。やや重い印象もあるので、ワンプリーツで良かったかもしれません。
なお、サイドアジャスターの金具の色形や、ボタンも勿論選べますが、ボタンの選べる数はやや少なかったように思います(プラスチックと水牛ボタン。貝ボタンはシャツ用だけ)こだわりのある方は、ボタンは持ち込めばよいと思います。
出来栄えは、長めに取られた股下がおっさんには実に快適で(若い人には合わないというわけではない)、全体のシルエットも太すぎず細すぎず、でもやや太めかな? というなかなか良い按配でした。Yeossalのトラウザーよりも気持ち少しだけ太めでよりクラシカルな印象です。
価格はYeossalと同程度なので、私的にはトラウザーはSeamless Bespokeの方が気に入りました。ちなみに、シャツはYeossalの方が良かったです。着た時になんとなくよりしっくりきた。
もちろんスーツやシャツ、短パンもオーダー可能
スーツの価格帯は、MTOのハーフキャンバスで$1,500〜$2,500(約12万円〜20万円)。フルキャンバスだと$300(約24,000円)プラスだそうです。
トラウザーが良かったので、スーツもいつか注文してみたいものです。
Dugdale (ダグデール)だけでなく、トルコの生地メーカーSoktas(ソクタス)との取引関係が強いようで、これらの生地はかなりの量を反買いしており、地下一階の作業場にはたくさんのロールが積み上げられていました。もちろんある程度は希望の生地の特注も可能だと思います。
Yeossalはウェブサイトからサイズを細かく指示してオンライン注文の上、海外発送を受け付けていました。ですが、どうもこちらはそういうことはなさそうです。
とはいえ、シャツやジャケットや短パンもオーダーでき、靴も売ってました。
シンガポールにお住まいの方にはオススメできます。
Seamless Bespoke
16 Ann Siang Road, Singapore 069696
営業時間:月〜金 11:00〜20:00、土 11:00〜18:00
休業日:日曜・祝日