マテリアライズド

ビジネス英語、シンガポール、好きな音楽、時計、読んだ本など

MENU

いい感じのビジネス英語(8):英文メールを少しだけ格上げする便利な表現10

f:id:yskta:20160225225125j:plain

最近英語のメールを打つ機会が増えてきたというような人向けに、これを使っていたら、こいつ英語できるやん、と相手に思わせることができて、かついつの間にか英語がうまくなるようなメール定型表現を紹介していきたいと思います。

(※2017年8月3日 #4"と#10に追記)

上段が英語初級者の書きがちな表現で、

下段がそれをいい感じにした表現です。

 

1.冒頭の挨拶文

Hi, My name is XXXXX.

Hello. How are you?

Greetings.

Hope this mail finds you well.

 書き出しにGreetings(挨拶)を使うと、ビジネスメールっぽくなります。また、How are you? は口語的表現であって、メールでも親しい人ならOKですが、ビジネス上の付き合いだけの人に対して使うには少し抵抗があります(業種によりますが)。よって、Hope this mail finds you well(直訳:あなたが元気であることを願います。意訳:ご健勝のことと存じます)を憶えておけば便利です。

2.「ご連絡ありがとうございます」「確かに拝受しました」

Thank you for your email.

We received your email.

We confirmed to receive 〜

Yours noted with thanks. / Noted. Thank you.

Well received your message.

We acknowledge receipt of 〜

 「Yours noted」は「了解」程度の意味で、ビジネスで使うのには適さないという一定の日本人がいるのも事実ですが、実際は結構使われています。なによりも短いのが良い。それを少し丁寧にしたのが2つ目の表現。Your message well confirmed.とかDuly received.(どっちも確かに受け取りました的な意味)とかの派生もあり。3つ目は「受領確認」の定型文ですね。堅すぎる場合は、This mail is to confirm receipt of 〜とかでも良いと思います。

3.「返信が遅れ恐れいります/見積の提出が遅れ申し訳ございません」

I'm sorry to reply so late.

Sorry for sending the estimation so late. 

Sorry for the delay in my response.

Sorry for the delay in sending you a quotaion.

 「遅れた」と言いたいときには、どうしてもすぐに「late」という単語が浮かんでしまいます。上段の表現は間違いではないと思いますが、遅れてすみません系は、Sorry for the delay.という定型文の方がスマートな響きがあります。また、見積もりも「estimation」より「quotation」のメジャーな気がします。欧米では知りませんが。

 

4.何々の件、/ご連絡いただいた件、

Regarding 〜

This is a reply to your emai.

This has reference to 〜

With ref to your mail dtd 〜

With regard to ~

Regarding〜は決して間違いではありませんし実際よく使いますが、毎回これだとアレなので、This has reference to〜(〜の件)を憶えておけば、バリエーションが増えていい感じです。「With ref to your mail dtd 〜〜〜」は「何月何日付けのメールに関してですが」で、「ご連絡いただいた件」を特定するために使えます。ref=reference、dtd=datedの略です。

With regard to trailing mails, ~、で「下記メールの件」となります。「trailing」は、引きずった痕跡というような意味ですが、このように書くと、メールを返信するときに下にぶら下がる過去メールの連なりを指します。

また、日本語のメールでよく使われる「標題の件」を、「Regarding the captioned」と書かれているメールもたまに見ますが、それは大抵日本人で、間違いではないかもしれませんが個人的にはくどく感じます。いちいち書くくらいなら要件からいきなり入ったほうが良いように思います。

5.ご参考まで/ご一読ください(よく読んでね)

For your reference

Please read it carefully

For your kind reference

for your kind perusal

 referenceの前にkindをつけるとそれっぽくなります。FYRはFor your referenceの略です(FYIはFor your information.)。

perusal」は日本人のビジネスメールにはあまり出てこないのに、ネイティブのメールにはよく出てくる便利な単語です。熟読、閲読、閲覧等の意味で、つまり「This is for your kind perusal」で、やたらと日本人が日本語のメールで使う「ご確認ください」という意味で使えます。

6.返事

reply

answer

response / respond / feedback

revert back to you / get back to you

返事といえば「Reply」のひとつ覚えでもよいですが、ほかの言い方もストックに入れておくと 表現の幅が広がります。

「revert back」と「get back」は「返事」という意味ではなく、「戻る」という意味ですが、メールの相手に対し書くことで、「これちゃんと読んでから"返事"します」というような意味で使います。例: I wil revert back after carefully going through the draft contract.(契約書ドラフトをよく読んでからまた連絡します)

7.「私」という主語を省略する

I will check the situation.

Will check the status.

 日本人はとかく学校で習った文法に忠実であろうとする、というかそうしないと間違っていると思いこみがちですが、前回にも書いたように、世界のデファクト言語として使われている英語は、イギリス英語でもアメリカ英語でもなく、くずれた英語です。よって、英語を使いこなす外国人のメールは、シンプルであろうとしてよく「私=I」を省略します。よって省略すれば、それっぽい英語になります。

ちなみに、日本人はよく「状況」を「situation」と言いますが、situationはsituate(位置させる)の名詞形でもあり、situationは「立地」→「立場」のようなニュアンスが漂ったり、どちらかというとあまりよくない「状況」を連想しますので、ビジネスではあまり使われないように思います。代わりに使われるのは、あるもの事自体の状況であれば「status」(例:製作の進捗状況=Fabrication status)、あるもの事の周辺状況/環境であれば「circumstances」(例:市場環境=Market circumstances)をおぼえておけば便利です。実際、ビジネス会話における「状況」はほとんどの場合「Status / ステータス」だと思います。

8.なにかご不明な点ございましたらご連絡ください。

Please feel free to ask me if you have any questions.

Please feel free to ask if any questions.

Should you need any clarifications, please feel free to contact me.

 上段の表現は極めてよく使われる定型文ですね。間違いではないと思いますが、下段のようにかけば、こなれた感じが演出できます。但し、主語を2回省略したちょっとラフな表現なので、相手との関係性を考慮して使い分ける必要があります。下段の2つ目は結構丁寧な印象です。

 

9.お時間いただきありがとうございました

Thank you very much for your time.

Thank you kindly for sparing your time with us.

We truely appreciate your time spent with us.

下段の例は、もう丸覚えでよいと思います。

10.よろしくお願いします("敬具"のように使うが「よろしく」的意味あり)

Best Regards,

 上段/下段がないですけど、これはもうBest Regardsだけでええやろということで、SincerelyやらSincerely yours、Yours faithfully、With warm regards、Kind Regards 等々、色々ありますが、メールの場合は、もうなにも考えずにBest Regards,でよいと思います。BestとRegardsは両方とも最初を大文字にして、最後にコンマをつけます。

ちなみに、宛名として"Dear Mr XXX"などと名指ししていた場合は、Yours Sincerely等が正式という事をどこかで見た気がしますが、ビジネスメールでは「Best Regards,」だけ使ってもなんの問題もないと思います。

なお、話し言葉で使う"Please send my regards."は「よろしく伝えて」になる通り、Best Regardsは、Dear XXXに対応するものとして「拝啓=敬具」のように使われますが、英語の意味的には「よろしくお願いします」に近いはずです。

余談ですが、日本人の英文メールは、日本語の敬語を引きずるために、「Please」を多用しがちです。個人的には決して悪いことではないと思いますが、ビジネスメールでは(相手との関係性によりますが)多少省略しても問題ないです。なお、Pleaseが二回連続してしまうような場合は、代わりに「kindly」を使うとよいです。

2021/11/17追記:と思ってたけど最近は「kindly」使うのはほぼ止めました。下記の「その3」を御参照。

www.materialized.biz

 

英文ビジネスEメール 実例・表現1200 [改訂版] (Z会のビジネス英語)

英文ビジネスEメール 実例・表現1200 [改訂版] (Z会のビジネス英語)

 
Copyright © MATERIALIZED All Rights Reserved.